銭洗弁財天を参拝してから、鎌倉をプラプラ散歩していると、和風な外観が印象的なお店を見つけました。テラス席もあり、「カフェ?」と思いながら入ってみると・・・
木材たっぷりのエクステリアがショップの目印です。店内には、沢山の染物。カラフルです♪
本染めの手拭い専門店「拭う nugoo」でした。注ぎ染めという伝統的な型染めの技法を用いて、職人の方たちが一枚一枚、丹念に作った手拭いがたくさん並んでいました。注ぎ染めは染める日の天候、気温、湿度などによって発色が微妙に異なることから全く同じ色調で仕上げるのは難しいそうですよ。日本の気候を配慮しながら、大事に受け継がれてきたんですね。
手拭いは、端が切りっぱなしになっているという特徴があります。これは、1.縫い目を作らない分だけ乾きが早い、2.ホコリがたまらない、3.端の折り返しが汚れないという理由があるとか。他にも、用途や好みによって好きな長さで切り売りされた背景もあって、裂いて包帯や紐代り、履物の修理やモノを包んだりと、実用的にも使われていたそうです。(手拭いって、す、すごい。)
一つ一つが個性的!じっくりみると面白いですよー。キャラクターと手拭いのコラボ。何だか、新鮮!
手拭いが日本人の生活に浸透し始めたのは鎌倉時代あたりから。江戸時代に入ると国内でも綿花が栽培されはじめ、綿織物として全国各地に普及していき、その頃から手拭いは浴衣などと同様、粋なファッション小道具として生活に深く溶け込んでいったそうです。印象的だったのが、江戸の下町などは、砂ぼこりが多かったので、帽子やスカーフとして、人々は柄に変化をもたせながらおしゃれを競ったそうですよー。そして、江戸時代中ごろ以降は、歌舞伎の発展とともに家紋や独自の紋様をデザインした手拭いが流行。このころから屋号を入れて宣伝用としたり、年末年始の配りものとしての用途が広まったそうです。
お茶が入った巾着袋など、横展開した商品もあります。ディズニーとのコラボ。版権もしっかり取られたそうですよー。「Happy Birthday!」の手拭いは伝統とモダンの融合。気になりますねぇ。
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今では、モダンなデザインも積極的にとりいれられているそうです。確かに、ビール柄や「Happy Birthday!」とケーキ柄が描かれた手拭いやアニメキャラクターの手拭いもあって、ビックリしました。そして同時に、ブログ「ニューヨークの遊び方」で紹介されていたニューヨークで見かけるユニクロのマーケティング事例まとめが思い浮かびました。日本のポップカルチャーを活用したTシャツ(UT)販売を展開することで、H&MやGapなどの世界規模のアパレル企業とうまく差別化をしていますよね。ミッフィーやディズニーは海外のアニメですけど、ちびまる子ちゃんやドラえもん、ハローキティ、そして豆しばなどのコンテンツは、まさに「日本製(made in Japan)」ですよね。日本製のコンテンツと日本の伝統工芸がコラボすることで強いブランドが出来上がり、今後「JAPANブランド」として世界に出て行くんだという可能性を感じました。ブランド名も「拭う -nugoo-」ということで、日本語と英語表記があるのも偶然ではない?!今後の展開が楽しみですよね!
〔ショップ情報〕
「拭う-nugoo-」 二の鳥居店 ※パイロット店の「若宮大路店」も至近距離にあります。
神奈川県鎌倉市小町2-10-12
TEL: 0467-22-4448
詳しい情報は、お店HP(
http://www.grap.co.jp/nugoo/)をご覧ください。